BUG新卒採用ページ
20年史
  1章 BUG草創期
  1-1 北海道マイコン研究会
  1-2 個人経営ソフトウェアハウスB.U.G.誕生
  1-3 東京での就職活動
  2章 BUG設立
  2-1 株式会社BUG設立
  2-2 主力製品
  2-3 大企業ソニー
  2-4 大日本印刷との出会い
  2-5 インドネシアと中国にて
  3章 新社屋建築
  3-1 MPS
  3-2 テクノパークに新社屋
  3-3 MPSからの産物
  4章 開発物語
  4-1 Macintoshのデベロッパーカンパニー
  4-2 B.U.G.に子会社誕生
  4-3 ハイビジョン映像機器
  4-4 データベース出版システム
  4-5 MN128開発物語
  4-6 波乗野郎開発物語

4-4 データベース出版システム

NeXT
現在もB.U.G社内で活躍中のNeXT
NeXTのユーザインターフェース
NeXTのユーザインターフェース

 1980年後半から1990年にかけて、ネットワークが普及し始めた時代、ロータスノートなどのグループウェアが登場し、B.U.G.も設楽、佐藤を中心として、UNIXをベースとしたグループウェア「DMS」(Document Management System)を開発する。社内の情報を検索、管理することによって、情報を簡単に効率よく扱うことがテーマとしてあった。当時は、情報を管理するには、ファイル名の付け方に工夫するしかなく、また今あるようなインターネット上の検索エンジンなどもなかった。
 1991年、UNIX版のプロトタイプを開発した。検索の方法として、ファイルには検索のための属性をつけることにした。「誰」「いつ」「キーワード」などをそのファイルの属性として登録し、データベースで属性を管理する方法である。キーワードにもその同義語は枝分かれしながらすべて拾ってくる”シソーラスの辞書”という考え方が導入された。
 1992年には、NeXT用に移植した「RE:」(Regarding)を開発、キヤノン販売より販売開始した。NeXTは、当時アップル社をスピンアウトしたスティーブ・ジョブスの設立した会社のコンピュータで、UNIXをベースとしたNeXT STEPというOSで動いている。「RE:」は、サーバにSunのワークステーションをデータベースソフトウェアにはInfomix、クライアントにNeXTを採用して、ワープロやスプレッドシートなどNeXTの各種アプリケーションで作成したファイルをネットワーク環境で統合管理するシステムである。ファイルは1台のサーバマシン上にデータベース登録され、クライアントでこのデータベースを共有することによってオフィス文書を一元管理できるというものだ。

 しかし、RE:は、NeXT自体が玄人受けしたがほとんど売れないコンピュータであったことと、当時は社内がネットワークされた企業というものがほとんどなかったため、あまり売れなかった。NeXT用のグループウェアを開発した背景には、NeXTは、ユーザインターフェースが優れており、また当時としては進んでいたオブジェクト指向やユーザインターフェースビルダー(RAD)など非常によくできた開発環境があり、エンジニアの興味がそそられた部分も大きかった。

 RE:は、ビジネスから見ると決して成功したソフトウェアとは言えないが、その中で培われた文書のデータベース処理の技術は次のステップへとつながった。1993年に北海道アルバイト情報社に納品したInformation Composer Gazetteと呼ばれるデータベース出版システムである。佐藤を中心としてプロジェクトが組まれた。

Gazette
Gazette

 求人情報などの情報誌の制作では、出稿主ごとにバラバラの紙の版下を作り、人の手でそれらを複数貼ることによって1ページを構成していた。紙の版下には出稿主ごとに番号をつけてキャビネットなどに分類管理しておき、また出稿があった場合にはそれを探し出して貼り付けるという手作業が必要であった。
 B.U.G.のGazetteはこの手順をすべてデジタルデータ化したシステムで、前述のDMSの文書管理データベースの技術とDWS(Designers Work Station「SPEREAL」)のレイアウトの技術が一つになったものである。サーバマシンには、Sunのワークステーションを、データベースソフトウェアにはInfomixを(後のGazetteではOracle)、そして入出力端末としてMacintoshがネットワークでつながっている。Macintosh上で、版下の部品となるイラストやロゴ、写真などを汎用アプリケーションソフトを使って作成し、これらの版下部品を組み合わせて1つの版下を作成する。Gazetteは、こうした版下を、制作進行の属性と一緒に、自動的にネットワークでつながれたSUNワークステーションに吸い上げてデータベース管理し、その後、ページの面付け、イメージセッターへの出力、という一連の流れをサポートしている。
  北海道アルバイト情報社では、このシステムの導入以降、データベースによって各項目の検索、並び替え等が可能になったため、これまで同内容の雑誌を週2回出版していたが、同じ情報から場所と時間で分類した2種類の雑誌を出版できるようになった。また、デジタルデータ化したことにより、時給だけ変えたい、時間だけ変えたいというような細かい版下の修正にも瞬時に対応できるようになったほか、作業時間の短縮で、締め切りを延ばすことができるようになったため、多くのクライアントから最新の情報を集めることが可能となった。
 さらに、このGazetteは、北海道アルバイト情報社に既存のオフコンの自動割り付けシステムをそっくり利用できることも大きな評価を得ている。こうして、ユーザのニーズをよく取り入れ、OSや機種にとらわれないオープンな設計のできるB.U.G.のシステム開発の素地ができあがっていく。北海道アルバイト情報社のほかにも、全国各地の求人情報誌、住宅情報誌などへGazetteをベースとしたシステム開発が展開していった。そしてさらには、新聞制作のシステム開発へとつながっていくのである。

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Update.2000.09.25
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